2019.2.13 部会報告


2019 . 02 . 13 23 : 27  部会報告
※今回は小説仕立てです。ご了承ください。

Tの遊撃
                                                              あやつむ一回生 サレナ

大阪市立大学文化的創作団体『文紡』所属の一回生サレナは、東京にいた。天気は晴れ。久々の東京に、サレナは胸を躍らせた。
バックパック一つで日帰りの予定だ。もう少し長居して色々調べたいことはあったが、今回ここへ来たのはそれが目的ではない。別の明確な目的があって来ていた。
――とりあえず、東京駅に来てくれ。
相手にそう言われていた。だから新幹線を降りて、サレナはそのままJR東京駅で待機していた。待つのは苦手だが、相手はそれが仕事のような人だ。相手を待たせるのも仕事なのだろう。
「待たせた」
背後から男の声が聞こえた。全く気づかなかった。流石だなと感心する。
「お久しぶりです。本郷さん」
相手の男――本郷雅人警視庁公安部外事二課主任(主に、中国・北朝鮮等の東アジア諸国の工作活動を監視する)兼警察庁警備局警備企画課ゼロ(裏の捜査官などと呼ばれ、単独行動を主として表に出ない極秘の違法捜査を行う)――は涼しい顔で立っていた。
本郷とは一年前に会った。大阪方面の大学内の情報を回して欲しいと言われていた。ようはサレナは、S――情報提供者――だった。こちらが大学の情報を提供する代わり、サレナは本郷から公安小説のネタを提供して貰っている。

「現地集合の方が楽だったが、何せ場所が秘匿だからな、教えられなかった」
まあそうだろうなとはわかっていた。場所がばれては困るような場所だというのは既に調べがついている。警察ヲタクを舐めて貰っては困る。
「構いません。本郷さんも忙しいでしょう? 早く行きましょう」
「ああ、今は例の件で手が離せないからな」
本郷が口元を歪めた。


それからはどう行ったかわからない。東京中をぐるぐる回った。文京区に例のビルがあるのは知っていたが、ここまで厳重にされるとは思っていなかった。
「ここだ」
それだけ言って本郷は中に入っていった。真っ黒の、高いビルだった。
サイバービル。2018年に出来たばかりの警察のビルだ。サイバー犯罪に対応するための計六部署が所管されている。サイバー犯罪捜査の連携を強めるのが目的だ。
入館証をもらい、中に入る。どうせ小説には使えないので階数は確認しなかった。
部署の名前だけ確認する。〈捜査支援分析センター分析捜査係〉と書かれた札がかけてあった。
「SSBC(Sousa Shien Bunnseki Centerの略)ですか。てっきり公安のサイバー攻撃対策センターだと思ってました」
本郷はそれには答えなかった。


本郷が先に中に入り、一人の女を連れてきた。
「立間沙織警部補だ。T工大卒のエリート様だ」
「T工大の魔女って呼ばれてたけどね」
立間が言った。髪のぼさっとした女だった。研究者、そう言った印象だ。サレナを見て何も言わない辺り、本郷とは前から付き合いがあるらしい。こういうことが前にもあったのだろう。
「SSBCの機動分析捜査係の奴だ。科学もサイバーも出来るそうだ」
「それは好都合ですね」
サレナは笑みを浮かべ、バックパックから一台のPCを取り出した。
「PC、あ、パソコンです。うちのサークルで使っているやつで」
PCは警察ではパトカーを指す。
「それがどうかしたわけ?」
「実はウイルスに感染して乗っ取られていまして」
「うちは何でも屋じゃあないけど?」
そのせいで春号が印刷できなくて。それに、新型のウイルスと言っても?」
立間の目に光がともった。
「やらせて」
そう言って、サレナからパソコンを奪うと、そのまま一人何やら格闘し始めた。
「この間に、部会報告でもしたらどうだ?」
本郷が笑いながら言う。意外に本郷はこの文紡の部会報告が好きらしい。
「わかりました。丁度復習もしておきたいですし」
サレナは、今回の部会報告を思い返した。


1.twitter企画締め切り
新歓用の宣伝企画だ。過去の無配を文紡アカウントから発信しようという試みである。因みに、提案したのはサレナ自身だ。このほかにも、新歓長を筆頭に、様々な企画が進行している。

2.部室の鍵の使用について
最近部室が不用心になっているという案件だった。
「大学生は何でもかんでも甘すぎる。しっかりしておけ。もしもの時は府警の捜三(捜査三課、盗犯捜査担当)に頼れ」
本郷が横から吐き捨てた。

3.あやつむ書式2019への移行
これまで使用していたあやつむ書式2014から、新しくしようとする動きだ。まだ試験段階である。
「そういえば、うちも新しい部署が出来るな」
「知ってますよ。今年の四月から運用開始の警察庁警備局警備運用部ですよね。テロや自然災害対策の」
今日行きの新幹線で記事を見た。既に閣議決定もされている。ついでに管区警察局の組織改編もあった。
「流石だな」
本郷が苦笑した。

4.春号返答会について
春号の作成が始まっており、来週初稿が提出となっている。その春号の返答会のグループ分けが行われる。因みに、春号の編集はサレナだ。この返答会こそが、文紡の主な活動内容である。
そのための印刷で使用するパソコンがウイルスに乗っ取られたのだ。死活問題である。


「以上ですね」
サレナは一息ついた。その頃には、立間が作業の終盤に差し掛かっていた。
「原因はわかったわ。Tウイルスね。初めて見たわ」
聞いたこともないウイルスだった。サレナと本郷が首を傾げる。
「サッチョウ(警察庁の通称)のデータベースにもないわ」
「それで、どこから侵入した?」
本郷が問う。
「中から。このパソコン内部からって感じ」
「は?」
本郷が呆れた声を出す。
「ねえ、サレナ君、だったっけ? ツムギアヤって知ってる?」
サレナは一瞬たじろいだ。まさか、あれは消えたはずだ。
「知っているも何も、うちの部に出現したバーチャルブロガーと名乗る女です」
「そう。そいつね。そいつがこのパソコンを侵してるわ」
Tウイルス、ツムギアヤのTということか。
「恨みでも買うことした? これ、自立型のウイルスなんだけど。かなり活発ね。AIと似たようなものよ。最悪な奴だけど」
立間が呆れたように言う。だが、その顔は楽しそうだった。
「まあ心当たりはありますけど・・・・・・。構いません。始末してください」
サレナは言い切った。
「僕が編集の春号の妨害をする奴ですよ。生かしておくわけにはいきません」
横で本郷がほくそ笑んだ。自分に似たな、とでも思っているのだろう。
「わかったわ」
そういうなり、立間何度かパソコンを操作し、Enterキーを押した。すると、画面に表示されていたプログラムが消滅した。画面中央には『T』の文字が入っていた。
「はい、完了」
そう言って、立間はサレナにパソコンを返した。
「有り難うございました。これで編集と印刷が出来ます」
「本郷さん、これで貸し借り無しですから」
本郷が鼻を鳴らした。
「それじゃあ本郷さん。ここが何処かわからないので、しっかり送っていってくださいよ」
サレナは嫌な笑みを浮かべた。
「わかっている」
二人で分析捜査係を出ようとした。が、そこで本郷の携帯がなった。ガラケー。恐らく飛ばしの携帯だ。
「誰だ? 何? ふっ、西村さんですか。別班がどういう要件で? は? 誘拐? それは公安のうちでは扱ってないですね。特一(警視庁刑事部捜査一課特殊犯捜査第一係の通称、SITとも呼ばれる)に言ってください」
誘拐? サレナの目が光った。小説のネタになるに違いない。
「わかった。交換条件だ。いいな?」
そう言って、本郷は電話を切った。
「悪い、一人で帰ってくれ」
「条件があります。交換条件という奴ですよ」
サレナが卑しく言う。本郷の顔が歪んだ。
「そのかわり、その誘拐事案、後でネタとしてください」
「いつものやつか?」
「そうです」
本郷が少し渋ったが、了承した。
サレナは一人、不敵な笑みを浮かべ、部屋を後にした。

                                                                   2019夏号に続く――



長々とお読みいただき有り難うございました。申し遅れました、サレナと申します。
部内で唯一のミステリー・警察小説書きです。ブログは初めてです。まあ普通のブログなんて、クソほども面白くないので、こうして小説形式にしました。お楽しみいただけたら幸いです。それでは、また別の作品でお会いしましょう。さようなら。
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2019.1.16 部会報告


2019 . 01 . 18 21 : 26  部会報告
皆さまブログでは初めまして、一回生の天と申します。
寒い日が続き、日本語も不自由となって参りますので部会報告はさっとさっといきましょう。

①黎明
のります。確認しましょう。

②ブログ
日付を確認しましょう。

③プリンター
インクを買います。

④新刊ポスター&ビラを書いてくれる方
マロンちゃんです!あざ!!

⑤Twitter企画やります
有志から過去の無配を一部のせますよ~私のはありません

⑥新歓号と春号の係がきまりました
みんなありがとう
新歓号は「宴」
春号は「光」ですよ。
いつもやみやみと鳴いている方々がどんな光作品を書いてくださるか期待大ですね!

⑦春合宿先プレゼン&決定
まんべんなく票が入った結果京都になりました!
京都ですよ京都~~!!!!
蘭と新一がやっと付き合い始めた京都ですよ~~!!!!
私京都の苔大好きです

楽しみですね!!

というわけです。
字は苦手なので改めまして初めましての意をこめてお姉さんの絵をおいていきます

buro.png


それでは!二度と私のターンが来ないことを祈りましょう!

部会報告


2019 . 01 . 13 06 : 00  部会報告
皆様こんにちは。こんばんは。おはようございます。というか初めましてですね!
あやつむ一回生のマロンでございます。わーい初めてのブログだー
いやはや・・・部員の数が多かったこともあってブログ回ってくる頃には平成終わってました。びっくりですよね。びっくりといえばビックリマンチョコですね。チョコウエハース美味しいですよね。週一ぐらいで食べたくなります。まぁ、嘘ですけど。

さてさて、このまま雑談していると絶賛睡眠不足なMY脳みそ君が元気にFLY AWAYしそうなのでおとなしく部会報告したいと思います。はい。

①冬号のポスター
1月23日にみんなで貼りに行きます。興味のある方は是非ご覧になってくださいませ~

②春号・新歓号のテーマ募集開始
春号と新歓号の刊行に向けてテーマの募集・・・.
個性的な部員達が個性しかないテーマを投げ合う大喜利大会・・・!(違う)
乞うご期待!!!

③春合宿
春合宿で行きたい場所の候補を決めました~候補は以下の通り

 
抹茶を愛し、抹茶に愛された地  京都
タマネギ島           淡路島
・・・・・・赤福?       三重

 おなかすいた・・・(現在午前2時42分)(アホ)

みごとに近畿地方です。京都と三重に肩を並べているので淡路島は兵庫県ではないんでしょうね。おめでとう淡路島。今日が独立記念日や。
そういえば淡路島にはUFOキャッチャーならぬ、たまねぎキャッチャーなるものがあるらしいですね。ちょっとやってみたい。
まぁ、なにはともあれどこになるか楽しみですね~次の部会で行き先が決定です~~


以上。

さて、部会報告は以上なのですが一応あやつむでは絵師をさせていただいているので何か絵でも描こうかなーと思ったので・・・

あやつむ年賀


もう、13日なのですがブログ的には新年一発目なので年賀状的なものをあげておきます~

それでは、ここまでお付き合い下さりありがとうございました~2019年もよろしくおねがいします!
それでは・・・

2018.12.23 あやつむ冬の大会議


2018 . 12 . 28 11 : 39  部会報告
どうも。お早う日晩です(三回目)
衣代です。

ブログ久々に書いたなーと思って見返してみると前回は1/21という……。ほぼ一年前ですね。
まあ、あんなに部員が多かったら回ってこないよね。部員総数がなんと三十超(しかも幽霊部員がほぼいない)だったんですよ!
それもこれも十数人のあやつむ16期が入ってくれたから。そして沢山の14期の方々が居たから。とてもありがたいですね。
……でも、その沢山の三回生の方々もこの冬の大会議で引退となりました。うん。あの楽しく愉快で胃に優しい(最重要)方々も卒部です。

ということで改めて自己紹介を。
代替わりを経て新部長となった衣代です。
毎年恒例、「冬の大会議」の報告を始めます。

1.代替わり
多くの一回生が役職に就き、二回生の役職がレベルアップしました。

2.新歓関係
去年入ってくれた人達の意見を取り入れつつ、次に入ってくれる人達の為の準備について話し合いました。

3.返答会日程
100分授業に変わるせいで部会後に返答会する時間がないんじゃね?っていうことで、来年度から木曜日にも返答会を行うことにしました。

うん、以上かな。
ではこの場を借りて、三回生の方々に向けて少し(じゃなくなったけど)
今まで本当にありがとうございました!楽しかったです。今年の予定を見返したら楽しいイベントだらけです。そしてそういった特別なイベントだけでなく、先輩達と過ごしたなんでもない時間がとってもとーっても楽しかったです。
馬鹿な話で馬鹿みたいに笑って、真面目な話を真摯に聞いてくれた先輩達のことが大好きです。先輩達のおかげで、僕の大学生活が輝き、充実したものとなりました。
……うん。やっぱり思い出を振り返ると寂しいですね。もっと一緒にいたい、なんて言って引き止めたくなる。
でも、この冬の大会議で皆さんは卒部ですから。互いにちゃんと「終わり」を受け入れて、次へと進みましょう。
僕達はこれから、先輩達のいなくなった文紡で、新たな物語を紡ぎ出していきます。だから先輩達も新たな道へと歩み出してください。先輩たちがこれから行く先々でのご多幸を祈ります。
そしてたまには疲れた心身を癒やしに、或いは僕達で紡ぎ出す新しい文紡の様子を見に、文紡まで来てください。待ってます。

さて。それでは、これからの話をして締めることにしましょう。
これから共に音頭を取っていく15期は胃に優しくないとっても濃ゆいです。人数は少ないものの、驚異の出席率と圧倒的な闇の深さで存在感があります。本当に誰かなんとかして……。
16期の人達は独創的で面白くてマーベラスでぶっ飛んでいます。ペーパークラフトを作ったりと、「紙の上でできる創作ならなんでも」を示す良い例も作ってくれました。
そしてこれら15期、16期がいる魔境に入ってくる17期も、きっと面白い(婉曲表現)人達だと思います。
こんな個性豊かな面々で活動していく新たな文紡はきっと、素敵な物語を紡ぎ出していくことでしょう。
部長である僕自身も、部員達がどんな化学反応を起こしていくのか、とても楽しみです。

それでは。
15期と16期、そしてまだ見ぬ17期で紡ぎ出していく新たな文紡を、よろしくお願いします。
衣代
(BGM:Galileo Galilei「僕から君へ」)

2018.12.19 部会報告


2018 . 12 . 27 21 : 07  部会報告
こんにちは、お久しぶりです。
初めましての方は初めまして。
2018年の部長をしておりました、カフカです。
(はぁーとうとう来てしまったか、ラストブログのラスト…私これ苦手なんだよなぁ…)と思ってから早1週間ちょい。
次の担当の後輩に「ごめん、まだ!」と宣言したのはいいもののさすがに書かなければ、というか本来ならば余裕でアウトな時期。あえて言い訳をさせてもらうなら多忙&体調不良だったんだ、と付け足しておく(ただしクリスマス会はがっつり楽しんだ)
さて、前置きと言う名のグダグダを綴ったとこで、部会報告に入ります。
ラストだからって面白いものは期待しないでね。

1.冬号「始」の印刷
いろいろあったけど、無事終わりました!(なお、水曜日に終わったとは言ってない)
今回は上下巻の表紙の色が違います。
どちらも冬っ!て感じのイラストで、各々雰囲気に合った色を選んでくれました。
さて、私たち三回生の最後の季刊誌となっているわけですが、
初の試み、いつも通りの作品、懐かしのキャラクターの登場…などなど、注目ポイントが盛りだくさんです。よろしければ、お手にとってみてください!

2.冬号のポスター
冬号のポスターが完成しました。掲示板に貼るのは年明け後となります。
今回も素敵な仕上がりとなっております。学内生の方はよろしければ1号館、8号館にてご覧ください!

あとは…クリスマス会の確認とか、レモンライスのこととか、ごちゃっと話しましたが、報告することじゃない…(レモンライスの話は一回ブログに出たしね)
じゃあ報告は以上です!
ただの冬号の宣伝じゃないか!
では、最後にラストブログ恒例の挨拶文を書かせていただきます。

そもそも私がなぜ文紡の存在を知ったのかといいますと、
当時アニ研さんを訪れた私は「女子いないし、アニメの話したいならアヤツムギとかは?」的なことを言われて、そのまま何をするサークルかも調べずに
「アヤツムギ、アヤツムギ、アヤツムギ…」
と唱えながら部室の扉をたたいた、という訳です…。
あれから約3年…部長なんて大役を務めることになろうとは…事実は小説よりも奇なりとはまさに。
相変わらず大量に誤字るし、締め切りはびみょーに遅れるし、と成長したと胸を張って言えない文紡人生でしたが、大学生活を華やかにし、また休日に遊んだり外食したりという楽しみを与えてくれた素敵な人たちで溢れた場所でした。
皆んなが言うように、本当に恵まれた環境だったと思います。
これからは新部長が文紡をひっぱっていき、新入生が入り、私の知らない文紡ができると思うと、ちょっぴり悲しかったり。
立ち寄った際には、温かく迎えてくれたらなと思います。
それでは、改めて、文紡を通して関わることのできた皆さん、本当にありがとうございました!!

これにて、ラストブログを終わります。
次回からは新部長をスタートに後輩たちが書いてくれるので、どうぞお楽しみに!