書評『ステップファザー・ステップ』


2012 . 06 . 10 12 : 26  書評
はじめまして。一回生のあんずです。杏だったり杏子だったりします。
書評という活動はすごく好きなのですが、好きすぎて何から書こうか迷う始末。
初回は有名どころの小説から行ってみます。



ステップファザー・ステップ (講談社文庫)ステップファザー・ステップ (講談社文庫)
(1996/07/13)
宮部 みゆき

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というわけで、『ステップファザー・ステップ』(著・宮部みゆき)
月曜ドラマにもなったので、かなり有名になったのではと思います。
ちなみに、講談社文庫版の表紙を担当しているのは、漫画『鋼の錬金術師』で有名な荒川弘さんです。

簡単にあらすじを紹介すると、

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双子の少年たちの父親である『俺』は、クールなエリートサラリーマン。
しかし、休日にはもう一つの顔を持っていた……某市のダンス教室でタップダンスを習っているのだ!
教室で唯一の男性生徒という立場に加えて、離婚した元妻も同じ教室の生徒という微妙な居心地。
そんな彼らはダンス大会『Viva Dance!』(通称:ビバダン!)に出場するはずだったのだが……!?

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……ではありません。全く違います。

【訂正箇所】
◇『俺』は双子の父親ではない
◇『俺』の職業はプロの泥棒
◇『俺』はダンスしない
◇つまり全部嘘

本当は、プロの泥棒とお茶目な双子が織り成す、コミカル(時々しんみり)ミステリーです。


この小説の魅力といえば、とにかくキャラクターと会話が面白い点。

中学生とは思えないほどの機転を利かせるかと思えば、時に驚くほど無邪気な双子の少年、直&哲。
始めは嫌々双子の父親役を引き受けていたのに、段々と父親らしくなってくる『俺』。
何かと双子を気にかけている女性教師、灘尾礼子。
双子を気に入り、孫のように可愛がっている情報屋、柳瀬の親父。

双子に関わって以降、『俺』が巻き込まれる様々な事件。
人が死んだり死ななかったり、死にそうになったりならなかったり。
そんな中でも、ユーモア溢れるやりとりが読者を笑わせてくれます。

中でも私が気に入っている、双子と『俺』の会話で締めたいと思います。

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「親父とおふくろが駈け落ちしちゃった?」
「うん」
「君ら、彼らの結婚に反対したのか?許してやれよ。新聞広告でも出して、<父よ母よすべて問題は解決、すぐ帰れ> とかさ」
「どこの世界に」
「夫婦で駈け落ちする人がいます?」
「そのしゃべり方はやめてくれってば」

(中略)

「僕たち、あなたの指紋をとっちゃった」
「ねえ、前科あるんでしょ?まずいよね?」
「またムショに入るの、イヤじゃない?」

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以上、あんずがお送りしましたー!
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