書評『重力とは何か』


2012 . 09 . 24 23 : 20  書評
どうもどうも、大佐です。
今回の書評はこちら。


重力とは何か アインシュタインから超弦理論へ、宇宙の謎に迫る (幻冬舎新書)重力とは何か アインシュタインから超弦理論へ、宇宙の謎に迫る (幻冬舎新書)
(2012/05/29)
大栗 博司

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『重力とは何か アインシュタインから超弦理論へ、宇宙の謎に迫る』
著者は大栗博司氏。現在の物理学界の第一線を走る人物であります。

みなさんは重力と聞いて何を思い浮かべるでしょうか。
私たち自身常に影響を受けている重力ですが、物理学においては非常に謎多き力です。
この本はその重力を主軸において、相対論、量子論、超弦理論といった理論の解説をしています。

こんな風に書くとなんだか難しいように思えますが、そんなことはありません!
ちょっくら章タイトルを見てみましょう。


“第一章 重力の七不思議
 第二章 伸び縮みする時間と空間 ――特殊相対論の世界
 第三章 重力はなぜ生じるのか ――一般相対論の世界
 第四章 ブラックホールと宇宙の始まり ――アインシュタイン理論の限界
 第五章 猫は生きているのか死んでいるのか ――量子力学の世界
 第六章 宇宙玉ねぎの芯に迫る ――超弦理論の登場
 第七章 ブラックホールに投げ込まれた本の運命 ――重力のホログラフィー原理
 第八章 この世界の最も奥深い真実 ――超弦理論の可能性             ”


どうでしょう? 七不思議とか宇宙玉ねぎといったものに目が引かれませんでしたか?
本書ではこういった身近な単語や例え、あるいは図を用いて一般の人にも親しみやすいように書かれているのです。

そして、何よりも特筆すべきなのは、やはり数式を全く使わずに説明されていることでしょう。
この手の類の解説書というのは、一般向けと謳っておきながら難解な数式の多用で読者を
「わけわからーん!」と挫折させるようなものが多いのですが、この本は違います。
数式を使わず、それでいてわかりやすく解説してくれるので、スムーズに読み進めることができます。

宇宙のこととか、なんとなく興味はあるけど難しそうだし……と思っている人にこそ読んでもらいたい一冊ですね。



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