【4月書評】「鉱石倶楽部」


2013 . 04 . 18 06 : 26  コラボ企画「あいつむぎ」
【4月書評】「鉱石倶楽部
こんにちは、なこちーです。

文紡×シェリーコラボ「あいつむぎ」の4月書評第三弾です。
17日(火)更新の予定が、二日もずれ込みまして申し訳ありません。

さて、今回紹介いたしますのはこちら、
「鉱石倶楽部」長野まゆみ(文春文庫)です。
鉱石倶楽部 (文春文庫)鉱石倶楽部 (文春文庫)
(2005/02)
長野 まゆみ

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表紙にも鉱石の写真が使われていて綺麗ですね。

この記事をお読みの皆様の中には、鉱石がお好きで、この表紙を見てびびっときた方もいらっしゃるかもしれません。

さて、この本ですが、「鉱石倶楽部」という名前通り、水晶や月長石など、さまざまな美しい鉱石(宝石、ではないところがミソです)の写真とその説明がフルカラーで収められています。
どの写真もハッとするほど綺麗で、それだけを眺めていても飽きないほどです。

ですが、この本の魅力はそれだけではありません。
むしろ、ここからが重要です。

この本には、鉱石写真と説明だけでなく、それぞれの鉱石からインスピレーションを得た詩や掌編小説、そして、なんと作者の長野まゆみさん独自の鉱物の「解説」が収められているのです。
作者独自の
この長野まゆみさんという方は、幻想的な児童文学作品を多く手がけている作家です。
この本に収められた詩や小説も、イマジネーション溢れるものばかりなのですが、特筆すべきはこの「解説」部分です。

これは、さきほどご紹介しました、鉱物の写真それぞれにつけられた一般的な解説と並んで、作者自身が新しく鉱物に名前を付け、その性質を解説する、というものです。
この「解説」も同様に幻想的で、実際にはありえないこと_たとえば、ある鉱石は、「飴としても利用できる(!)」と説明してあります_とが往々に含まれているのですが、あまりにも緻密で、思わず本当にこんな鉱石が存在するのでは、と思ってしまうほどです。
また、作者自身の手による鉱石の新たな名、たとえば水晶に「氷柱糖」と名づけてみせるなども、幻想的な雰囲気を高めています。

また、巻末には鉱石を販売している実際の店舗の紹介ページもあり、ガイドブックとしても最適です。

これだけの魅力が詰まっていながら、文庫ということで手軽に買えるお値段にもなっていますので、気になった方は是非手にとってみてほしい一冊です。
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