【4月書評】「海坂藩大全」上・下


2013 . 04 . 18 21 : 00  コラボ企画「あいつむぎ」
書評第四弾です。

こんばんは。病床のくららです……。
胃腸炎にかかっているためうどんの汁や粥の汁くらいしか啜れません。
そんな私が今読んでいる本はこちら。
時代小説ビギナーにもおススメです。

『海坂藩大全』上・下 著:藤沢周平 出版:文藝春秋です。

海坂藩大全 上
海坂藩大全 上
定価:¥ 1,600
出版社:文藝春秋
作者:藤沢 周平
by 通販最速検索 at 2013/04/18


海坂藩大全 下
海坂藩大全 下
定価:¥ 1,500
出版社:文藝春秋
作者:藤沢 周平
by 通販最速検索 at 2013/04/18


皆画像でかくはってるので便乗してみた……。

「海坂」は「うなさか」と読みます。
作者、藤沢周平さんがつくった架空の藩です。
三方を山にかこまれ、北を海に面している小さな藩のようです。
しかしこの藩、小さく慎ましやかなところかと思いきや、政略渦巻くなかなか危ない藩のようです。
この大全は短編集なのですが、暗殺やら決闘やらがよく出てきます。
特に上の方はその傾向が強い気がします。
私ははっきり言うと、下のほうが好みです。
下の方が上に比べて、四季が美しくえがかれているように思われます。
「梅薫る」、「山桜」、「花のあと―以登女お物語」、「静かな木」などが特にそうでしょうか。
これらの作品の四季表現がとても好きです。
月並みな、と思われるかもしれませんが、素朴な表現で語られるこれらの四季の情景が目に浮かぶように思われます。
ちなみに「山桜」は映画化されているようですね。
私はまだ観ていないのです……観たい……。

もう一つ。
藤沢周平さんの時代小説は、読んでいてとても静かな心持になります。
鍔を交える斬り合いのシーンでもそれは変わりません。
こんな風に書くと血の滾るようなワクワクするものが好きな人は興味を失ってしまうかもしれませんが、これも一つの魅力だと私は思っています。
武士が斬り合うのは全て覚悟を決めた末のことだからでしょうか。
主人公たちの達観した心情が伝わってきます。
力強さの象徴である侍たちに儚さを感じ取るのも、そのせいでしょうか。

ハードカバーのためお値段は少し張りますが、それだけの価値はあるかな、と思います。
また、こちらはシェリーにも入荷されていますので、一度手にとってみてはいかがでしょうか。
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